海外に留学してそのまま移住を目指すことってできるの?
海外移住ってすごく費用がかかりそうだけど…実際どれくらいかかるの?
日本での生活が窮屈と感じている方は少なくありません。私たちもそのうちの一人です。海外では周りの目を気にせず自分らしくいれると感じる方が多く、海外留学をして現地での生活が気に入れば、「このままここで住み続けたい」となるかもしれません。
そもそも留学から移住につなげることは可能なのか、また出費が多いイメージのある海外移住はどれくらいの費用がかかるのかなど紹介していきます。本記事では、下記がわかります。
- 海外留学後に現地就職する手順
- 海外留学後に現地就職するメリット/デメリット
- 海外留学後に現地就職するまでの費用と期間
- 海外留学後に移住するのにおすすめの国
海外留学後に移住につなげることは可能?
結論、海外留学をした後に現地で移住につなげることは可能です。しかし、海外で長期的に住むためにはビザが必要です。学校に通っている間は学生ビザが出ますが、学校卒業後にどのようなビザを取得できるかは国によって異なります。ゆくゆくビザの更新なしでずっと同じ国に住みたいとなったら、永住権を取得する必要があります。
海外留学後に移住(永住権)につなげる方法は大きく3種類あります。
・留学中に学んだ分野/業界で現地就職して、永住権につなげる
・留学中にバイトなどで働いていた雇用先にスポンサーになってもらい、永住権につなげる
・日本で職歴のある分野の学校に短期間通い、就職先を見つけ永住権につなげる
日本での職歴がある人は、海外で学校に行かずに転職も可能です。日本での職歴がない人、またはキャリアチェンジをしたい人は、海外で学校に通った後に現地就職して永住権につなげるのがおすすめです。特に欧米圏では、日本から直接海外転職することは難易度が高いため、まずは現地の学校で専門知識を学んで、現地就職を目指す人が多いです。
海外留学後に移住する流れと手順
住んでみたい国、住んでみて居心地のいい国、物価や給料、治安なども踏まえて候補の国を決めましょう。将来移住先として長期的に滞在する可能性の高い国です。どうやって国を決めたらいいかわからないという方は、下記記事も参考にしてみてください。
各国において不足している職種が載っている職業リストがあります。不足している職業リストにある職種を選択するのがおすすめです。中には、職業リストにある職種でないと永住権の申請ができない場合もあるので注意してください。海外で仕事をしたことがなくても就職可能な仕事はあるのか、下記記事も参考にしてみてください。
職種によって、必要なコースや通うべき学校が異なります。学校やコースは多くの選択肢があるため、留学エージェントや移住エージェントに相談するのがおすすめです。エージェントも種類がたくさんあるので、選び方がわからない方は下記記事も参考にしてみてください。
○○年後学校を卒業した後に○○年間の実務経験を積み、最終○○年までに永住権獲得を目標とする、など明確な計画・予定を立ててみましょう。逆算して、いつ日本を出国しないといかないのか、最低限どれくらいの予算が必要なのか算出することが大事です。
いよいよ、渡航です。現地での生活基盤を作り、学校に通いましょう。学校で勉強することは、先々仕事につながる内容です。授業や課題など、習得できるように一生懸命取り組みましょう。海外では、知り合いに仕事先を紹介してもらうパターンも結構あります。この期間に多くのコミュニティを作っておくことも重要です。多国籍の人と関わり、人脈を広げていきましょう。
学校を卒業すると、卒業生ビザというビザが出る国もあります。卒業生ビザが出ている期間を使って就職活動を行い、学校で学んだ専門分野からつながる仕事を見つけましょう。英語力の証明として、IELTSやTOEFLを事前に受けておくことも重要です。
現地での経歴をしっかり積んで、語学力・経歴ともにその国にとって必要な労働力だという実績を作っていくフェーズです。国が必要とする経歴期間が積めたら、永住権申請をして見事、永住権獲得です。
私たちも上記の流れで永住権取得を目指しています。
また、移民法が絡んでくるなど自分で検討が難しい場合は、
移民エージェントなどに相談して決めましょう。
上記は一般的な流れのため、国や申請する永住権の種類によって違いは出てきます。また、突然移民法が大きく変更になる可能性もあります。以前に、移民法が大改正したことにより、日本帰国を余儀なくされた人もいます。移民法の改正やその他の外的要因に振り回されないため、プランBやプランCも検討しておくのがおすすめです。
私たちも万が一に備えたプランA~プランCまで考えています!
海外留学後に移住するにはどれくらいの費用がかかる?
海外留学後に移住するまでの費用はどれくらいかかる?
留学してから移住を目指すパターンは、高額な費用がかかると不安に思う方もいると思います。そこで、どれくらいの費用がかかるか目安を紹介します。アメリカ、オーストラリア、ドイツ、タイに分けて紹介しますので参考にしてください。
費用の前提条件
・2年の専門卒業後に、2年働いて永住権を獲得する場合の費用
・日本に2回程度帰る(東京⇔各地)ための航空券を含んだ費用
・日本円の換算は2023年10月21日現在
下記がアメリカで留学後に永住権獲得する間に必要な合計費用の目安です。
学費(2年分) | 滞在費(家賃4年分) | ビザ申請費用 | 航空券(2往復) | 生活費(2年分) | 保険費用(2年分) | 永住権獲得までに必要な合計の費用 | |
アメリカの費用例(円,米ドル) | 350~990万円(22,000~65,000米ドル) | 540万円(月1,486米ドル) | 15万円(1,000米ドル) | 60万円(4,000米ドル) | 300~525万円(20,000~35,000米ドル) | 30~40万円(2000~2700米ドル) | 1,300~2,605万円(85,000~145,000米ドル) |
下記がオーストラリアで、留学後に永住権獲得する間に必要な合計費用の目安です。
学費(2年分) | 滞在費(家賃4年分) | ビザ申請費用 | 航空券(2往復) | 生活費(2年分) | 保険費用(2年分) | 永住権獲得までに必要な合計の費用 | |
オーストラリアの費用例(円,豪ドル) | 200~400万円(20,000~40,000豪ドル) | 480万円(月1,000豪ドル) | 45万円(4,500豪ドル) | 15万円(1,500豪ドル) | 140~250万円(14,000~25,000豪ドル) | 10~15万円(1,000~1,500豪ドル) | 890~1,200万円(89,000~120,000豪ドル) |
下記がドイツで、留学後に永住権獲得する間に必要な合計費用の目安です。
学費(2年分) | 滞在費(家賃4年分) | ビザ申請費用 | 航空券(2往復) | 生活費(2年分) | 保険費用(2年分) | 永住権獲得までに必要な合計の費用 | |
ドイツの費用例(円,ユーロ) | 100~150万円(6,000~9,000ユーロ) | 12万円(700ユーロ) | 2万円(135ユーロ) | 40万円(2500ユーロ) | 620万円(38,000ユーロ) | 17万3,000円(1,080ユーロ) | 791~850万円(48,000~52,000ユーロ) |
下記がタイで、留学後に永住権獲得する間に必要な合計費用の目安です。
学費(2年分) | 滞在費(家賃4年分) | ビザ申請費用 | 航空券(2往復) | 生活費(2年分) | 保険費用(2年分) | 永住権獲得までに必要な合計の費用 | |
タイの費用例(円,バーツ) | 120~240万円(300,000~600,000バーツ) | 48~240万円(120,000~600,000バーツ) | 3万円(7,600バーツ) | 15万円(37,500バーツ) | 48~96万円(120,000~240,000バーツ) | 12~24万円(30,000~60,000バーツ) | 250~600万円(550,000~1,450,000バーツ) |
上記の費用を見るとかなり高額になると感じる人も多いと思います。しかし、上記は支出のみを記載しており収入の記載をしていないため、実際には収入と合わせて収支を見る必要があります。
学生ビザでも就労が許可されている国では、学校に行きながら収入を得られます。また、学校卒業後はフルタイムで働くことを前提としているため、その収入である程度支出をまかなえます。
海外留学後に移住するにはどれくらいの期間がかかる?
費用については大体わかったけど、
実際永住権を取るまではどれくらいかかるの?
永住権獲得できるまでの期間について知りたいと思っている人も多いと思います。期間についても、国によって異なるのが現状です。独自調べですが、各国の永住権獲得までに必要となる期間を調べてまとめました。各国で専門学校などに行った後に就職して永住権を獲得するまでの期間の目安を記載しています。
・アメリカ:4年~
・カナダ:2.5年~
・オーストラリア:2.5年~
・ドイツ:5年~
・タイ:5年~
・マレーシア:5年~
・中国:6年~
永住権獲得するには、長い期間がかかる場合が多いです。また、移民法が頻繁に変更となる国もあるので、渡航前にプランをいくつか用意しておき、何か変更が起こっても対応できるようにしておきましょう。
海外留学後に移住する際の注意点4選!
海外留学後に移住する際には、注意点があります。下記4点について詳しく紹介していきます。
- 職種選び(学校選び)が重要な国がある
- 費用と期間がかかる
- 移民法が頻繁に変わる国がある
- 働くうえで英語力は必須
職種選び(学校選び)が重要な国がある
職種によって、永住権につなげやすい職種とそうでない職種があります。例えば、オーストラリアでは自国で不足している職業のリストがあり、その中の職種でないと永住権を申請できません。国によって、不足している職種や需要の多い職種が異なります。
学校で何を学ぶかを決める際には、将来どの職種に就く必要があるかを考えて決める必要があり、学ぶ内容を適当に決めてしまうと、将来的に永住権につながらずに困ってしまうケースがあります。下記のような手に職系の仕事はどの国でも比較的需要の高い職種です。
・IT系
・エンジニア系
・看護/医療系
費用と期間がかかる
上記で紹介した通り、留学後に永住権につなげるとなるとある程度まとまった費用と期間が必要です。費用は、渡航前にある程度目途がつくので用意しやすいですが、かかる期間はタイミングや運などによって大幅に変わることも多いです。学校卒業後、すぐに永住権が取れる人もいれば、学校卒業後5年またはそれ以上経過しても永住権が獲得できない人もいます。
ある程度の費用と期間がかかることを覚悟の上で、渡航しましょう。より期間を短くするためには、自分のスキル(英語力や専門知識、経験)をなるべく高めて、自分がどれだけその国に有益な人物であるかを証明できるようにしておくことがおすすめです。
社会人の場合は、目安の費用を日本で貯めてから行きましょう。
学生の場合は、足りない分は親や奨学金を頼りましょう。
移民法が頻繁に変わる国がある
各国の移民法は頻繁に変わることがあるので注意が必要です。移民法の変更によって、渡航前に立てたプランが崩れてしまうこともあります。例えば、下記のようなケースがよくあるパターンです。
・不足職種リストに掲載されている職種に関するコースへ入学し、2年間勉強
・専門学校を卒業して就職できたタイミングで、職種リストから該当職種がはずれる
・職種リストからはずれたことで、永住権申請ができずに日本へ帰国
上記のケース以外にも移民法の改正によって、日本への帰国を余儀なくされる人はいます。そのため、最初の学問や職種選びはとても重要です。政府などのHPで情報収集したり、移民エージェントに相談して慎重に選択することが必要です。
職種リストなどは1年に1回見直しをされる国もあるので、定期的に確認しておきましょう。また、プランAがダメだったときのプランB、プランCも用意しておくことで不測の事態に備えることができます。
働くうえで英語力は必須
海外で働く際は、英語力(またはその国の言語)が必須となります。日本での就労と同じように、コミュニケーションを取らずに1人で完結できる仕事はほとんどないです。
ITやエンジニアの仕事の中には、会話量は比較的少ない職種もあるが、電話や報告ができる程度の英語力は最低限必要です。現地で専門学校や大学に行っていれば、英語で授業を受けているのでそこまで心配する必要はないかもしれません。
ただし、業界によって、専門用語を多数使う業界もあります。就職後になるべく苦労しないためにも、専門用語やよく使う単語をあらかじめ確認しておくのがおすすめです。
海外留学後に移住するのにおすすめの国3選!
海外留学をした後に移住するのにおすすめの国3つを紹介します。下記の3か国が海外留学後に移住におすすめの国です。
・オーストラリア
・カナダ
・ドイツ
オーストラリア
オーストラリアは、世界各国から留学生を受け入れている留学人気国です。日本からもアメリカに次いで人気の留学先となっています。
オーストラリアは移民の国で、不足している職種を移民で補っています。オーストラリアには職種リストがあるため、職種リストに掲載されている職種を選択することが重要です。看護師や保育士はかなり需要が高く、他の職種と比較すると永住権を取りやすい職種です。
永住権取得後の住みやすさや福祉制度の充実も魅力の一つです。地域にもよりますが全体的に温暖な気候と、人の温かさが住みやすさの大きな要因を担っています。また、都会と自然が共存しており時間がゆっくり流れているため、ワークライフバランスを整えたい人に人気です。
カナダ
カナダも留学生に人気の国で、日本から留学する人が多い国の一つです。カナダには、Co-opプログラムという専門学校で学んだ後にインターンシップを経験できるプログラムがあります。
Co-op留学をすることで専門知識の習得と就労経験の両方を得ることができます。インターン先の会社で実力が認められれば、その会社から正式なオファーを受けることもあります。その場合、就労ビザに切り替えて、そこから永住権を目指すことができます。
Co-opという制度は、カナダ独自の制度であり、専門知識と就労経験の両方を得ることができるので有効に活用しましょう。ただし、Co-opプログラムは6か月~2年と期間が限られているので、豊富な知識を完全に得られるというよりは基礎を学ぶことができるというイメージです。
ドイツ
ドイツも留学後の就職におすすめの国です。なぜなら、日系の企業(特に製造業など)が多く進出しているという背景があります。外務省が出している日本企業の海外拠点数調査でも、ヨーロッパの中ではドイツが圧倒的に多いです。2022年の調査結果によると、ドイツにある日本企業の拠点数は、1918社でした(引用:海外進出日系企業拠点数調査|外務省 (mofa.go.jp))。
日系の企業では、専門知識があって英語(またはドイツ語)と日本語を話せる人材を欲しています。そのため、ドイツの学校で専門知識を学びある程度英語力(またはドイツ語力)があれば、それらの企業へのアピールポイントとなります。
Q&A
留学後に永住する予定ですが、まずは誰に相談するべきですか?
各国の永住には移民法などが深く関わっており、専門知識のない人に相談するのはリスクがあります。そのため、法律に詳しい移民エージェントに相談するのがおすすめです。移民エージェントには、留学エージェント(学校の紹介や手配)を兼ねているところもありますので、担当者との相性やエージェント手数料などを比較、検討してみましょう。
永住権は簡単に取れる国もあるのですか?
永住権の取得は、国によって難易度が異なります。欧米圏などは難しく、アジア圏は簡単な傾向があります。永住権が取得しやすい国でいうと、欧米圏ならカナダ・オーストラリア、アジア圏ならマレーシア・タイなどです。移民に寛容で外国人がたくさん住んでいるため、人種差別なども少ないです。
留学せずに、直接海外で就職して永住権を取ることは可能ですか?
海外で就職したい職種の経歴が日本であれば、あとは語学力次第で可能性はあります。しかし、その職種が現地にて需要のある職種(人出不足)であるかどうかは重要なポイントです。自分の経歴がその国において需要の高い職種なのか事前にしっかり調査しましょう。
語学学校卒業後に、就職して永住権を取ることは可能ですか?
可能です。日本での職歴や専門的な就学経験がない場合は、アルバイトとして働いている仕事先でスポンサーをもらうなどで就労ビザを取り永住権を目指していく形になります。しかし、現地で不足している職種の専門知識や職歴をもっていたほうが永住権にはつながりやすいです。語学学校卒業後に専門的な学校(大学院・大学・専門学校)に行ってその内容を就学したほうが可能性は上がります。
まとめ:海外留学後に現地就職は費用と時間はかかるが、メリットもたくさん!
ここまで、海外留学から移住までつなげる方法を解説してきました。海外留学→永住権につなげる方法は下記の通りです。
- 留学中に学んだ分野/業界で現地就職して、永住権につなげる
- 留学中にバイトなどで働いていた雇用先にスポンサーになってもらい、永住権につなげる
- 日本で職歴のある分野の学校に短期間通い、就職先を見つけ永住権につなげる
海外移住に重要なポイント4つは下記の通りです。
- 働き手が不足している職種を狙う
- かかる費用と期間を把握する
- 頻繁に変わる移民法を知る
- 英語力は必須
海外移住におすすめの国3選は下記の通りです。
- オーストラリア
- カナダ
- ドイツ
海外転職に関して不明な点がありましたら、こちらから気軽にお問合せください。
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